BEC (ボーズ-アインシュタイン凝縮) などの量子ガスの研究において、トラップされた原子やイオンの速いダイナミクスを画像化できる高度な検出器の性能は、絶対零度に近い温度での MOT (磁気光学トラップ)で大きなメリットをもたらします。トラップされた原子やイオンの基本的な性質を明らかにするため、MOT解除直後の高速ダイナミクスを画像化することが重要になることがあります。さらに、トラップされた原子の微弱で離散的な蛍光イメージングを行わなければならないこともあります。
当社アンドール・テクノロジーのEMCCD、CCD、sCMOS検出器による市場をリードするポートフォリオは、多様な実験システムおよびイメージングモダリティにおいて、様々なタイプの量子ガスのイメージングに多様なソリューションを提供します。
広帯域特性「BEX2-DD」センサーオプションを搭載したiKon-M 934 CCDカメラは、吸収イメージングモダリティを用いた多様な超低温原子・イオン雲の研究を行うための実験システムに広く組み込まれています。
- 広帯域スペクトル応答:UV強化、多層反射防止膜、ディープディプレッション技術により、イッテルビウムやルビジウムのイメージングにおいて、最大限の光子捕集率を実現
- 超低ノイズ: -100℃までの冷却と低読み出しノイズにより、検出器からのノイズの影響を最小限に抑え、短時間での露光が可能
- 高速キネティクスモード:マイクロ秒のダイナミクスを実現するイメージングバーストにより、MOTをオフにした直後の原子雲への重力の影響を調査することが可能
iXon Ultra EMCCDカメラシリーズは、超低温原子/イオンイメージングのためのソリューションとして非常に人気があり、吸収または蛍光イメージングモダリティによる研究を行う柔軟性を備えています。高速フレームレートでも単一光子感度があり、90%以上のQEと相まって、非常に少数のトラップされた原子のイメージングを可能にします。
- 単一光子感度と90%以上のQE:MOT内の個別の原子からの蛍光を測定
- フレキシビリティ:CCDモードでの吸収測定、EMCCDモードでの蛍光測定が可能
- 高速キネティクスモード:MOTをオフした直後から、原子雲にかかる重力の影響を調べることが可能
数原子のMOTから、個々の原子がトラップに出入りする際の蛍光シグナルを測定
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