近年、強誘電性や圧電性の、極性を持った超分子や液晶など、新たな機能性ソフトマテリアルが開発されてきています。こうした機能性ソフトマテリアルは、一般的な固体結晶と異なり、明確な極性ドメイン境界を持たなかったり、持ったとしても構造欠陥のダイナミックな動きを伴ったり、複雑な状態を示すことがあります。しかしながら、極性構造や極性分布自体は、一般的な光学顕微鏡では可視化できません。
一方、第二高調波(SHG)に代表される偶数次の非線形光学効果は、空間対称性の要請から、こうした極性構造を浮かび上がらせることができます。SHGは一般的に非常に弱く、また我々の扱う有機物は光によるダメージも受けるため、微弱光検出が可能なEMCCDカメラが有用となります。
本講演では、極性ソフトマテリアル研究におけるSHG顕微技術を用いた極性可視化についてご紹介します。
開催日時
2025年2月27日(木)14:00~14:30
タイトル
量子光断層撮像の高分解能化に向けた広帯域周波数もつれ光子対源の実現
会場
オンライン
講師
特定国立研究開発法人理化学研究所 創発物性科学研究センター (CEMS)
ソフトマター物性研究チーム 荒岡 史人 先生
参加費
無料
参加を申し込むロケーション
オンライン開催
開催日
2月27日(木)
事業部
Andor