29 Apr
進化した超高速ビデオレート原子間力顕微鏡「Cypher VRS1250」を発売:45フレーム/秒を達成した、真のビデオレートAFM
2021年4月27日オックスフォード・インストゥルメンツ・アサイラム・リサーチ(カリフォルニア州サンタバーバラ)は、ビデオレート原子間力顕微鏡(AFM)の新製品「Cypher VRS1250」をリリースしました。初代のCypher VRSに比べて2倍の速さを誇るこの新機種は、最大1250ライン/秒のスキャンレートおよび最大45フレーム/秒のフレームレートを可能にします。この新開発の高速化により、研究者は、生化学反応や二次元分子の自己組織化、エッチング・溶解プロセスなど、以前は不可能だった動的イベントにおけるナノスケールでの詳細を捉えることが可能になります。Cypher VRS1250は高速AFMの中でもユニークな存在であり、高速イメージングだけでなく、あらゆるモードやアクセサリーにも対応できるため、大規模な学際的研究グループや複数のプロジェクトを抱える共用イメージング施設にとって、非常に汎用性の高いツールとなり得ます。
「アサイラム・リサーチは、高速AFM技術の限界を突破し続けています。Cypher VRS1250 では最大スキャンレートが2倍になり、研究者は測定の空間・時間分解能の向上が可能となります。Cypher VRS1250 は、充実したモードやアクセサリーを組み合わせることで、生体分子や生体膜、自己組織化プロセス、2D材料、ポリマーなどの研究において非常に強力なAFMとなります」と、アサイラム・リサーチのPresidentであるTerry Hannonは述べています。
Cypher VRS1250 は、最速かつ高分解能のイメージングをサポートするよう独自に設計されています。小スポットカンチレバー検出機能により、ビデオレートAFMに必要な極小カンチレバーでも最小のS/N比を維持します。アサイラム独自のblueDrive光熱励振技術と、熱ドリフトを最小限に抑える先進の機械設計により、動的イベント中に、サンプルダメージの少ない、安定した高分解能イメージングが可能となり、プロセスの重要な瞬間を見逃すことがありません。Cypher VRS1250は、使いやすく、汎用性の高い研究用AFMとして、あらゆる研究グループの多様なニーズに応えることができます。
Cypher VRS1250 の詳細はこちらをご覧ください: https://AFM.oxinst.jp/VRS1250
画像キャプション: (左)Cypher VRS1250 AFM,(右)抗菌性ペプチドによる脂質二重膜の分解を、Cypher VRS1250 ビデオレートAFM のイメージング(28 fps)でモニターしました。ペプチドは脂質分子を分解し、二重膜パッチを内側から食い破っていきます。ここでは、実験中に収集した12,000枚を超える画像フレームのうち、6枚を示しています。