18/6/2018

ドイツAMO社が、オックスフォード・インストゥルメンツのプロセス・ソリューションを活用、超高速フォトニクスデバイスにより次世代のデータ通信に取り組む

AMOの研究チームは、オックスフォード・インストゥルメンツ・プラズマテクノロジーの製造ソリューションを活用し、1チャンネルあたり25Gb/sのデータレートで動作できる、グラフェン基のフォトニクスデバイスを開発しています。このデバイスは、光変調データを、現在のITシステムで取込むことのできる電気信号に変換します。研究チームは、次世代のモバイル通信に向けて、広帯域で超高速のデータストリームを実現する中核プレイヤーになるでしょう。

Atomic scale processing solutions

私達は、全ての意志決定プロセスにおいて、データが非常に重要な役割を果たす時代に生きています。ビッグデータやIOTの発展は、人間を情報にスムーズに結び付け、長距離のデータリンクを伴う広範囲のデータセンターの発達を促進しています。常に増大する要求に追随するためには、より高速かつ高効率のデータリンクの開発が必要です。

EUのグラフェン・フラッグシップ・プロジェクトの1つであり、アーヘンにある非営利SMEであるAMOの研究チームによって開発されたデバイスは、通信波長で動作する高速光検出器という観点で、間違いなく一里塚を構築しました。今年バルセロナで開催されたモバイル世界会議において、AMO研究チームとグラフェン・フラッグシップ・プロジェクトの共同研究者達は、1チャンネルあたり25Gb/sで動作できる、世界で初めてのグラフェン基データ通信リンクを実証しました。AMOによって開発された、そのような検出器は、130GHzの速度にまで達することができるでしょう。

「OIPTのデバイス製造ソリューションにより、AMOの研究チームが成し遂げた進化を拝見して、非常に喜んでいます。」と、技術革新&ソリューション担当役員のFrazer Andersonは述べています。「このような画期的な成功事例からのフィードバックを受けて、データ通信とフォトニクスに向けた、OIPTの先端的なデバイス製造プロセスを、更に開発し改善していくように、引き続き投資していきます。」

AMOの業務執行役員のMax Lemme教授は、「高速のグラフェン基データ通信に関する最近の成果には、大変希望が持てる。この成果は、AMOの使命に対する明確な証明になる:新材料を特定し、IOTや5Gなど、電子デバイスや光電子デバイスにおける将来的な応用に向けた新技術を実証すること。このような成果は、オックスフォード・インストゥルメンツのRIEやALD、CVDのような、多数の拡張性あるナノテクノロジーのツールを導入した、先端的なR&Dプロセスラインにおいて、初めて達成することができる。」と語っています。

このようなデバイスは、ICP RIEやALD、PECVDツールを含む、オックスフォード・インストゥルメンツの製造ソリューションを装備した、AMOの第6製造パイロットラインにおいて開発されました。オックスフォード・インストゥルメンツは、データ通信市場分野において、スケールアップした製造面および新しいデバイスのR&D面の両方で、高信頼性かつ高機能性のソリューションを提供しています。検出器製造のソリューションには、導波管の製作、III-V/2D材料のメサ形エッチング、グラフェン/2D/新規材料のデポジションが含まれます。それに加えて、オックスフォード・インストゥルメンツは、これも光データ通信にとってキー部品となる、InP端面発光レーザーおよびVCSELのような、広範囲なデバイス・ソリューションも提供します。