14th September 2022
Plasma Polish Dry Etch (プラズマ研磨ドライエッチング)
CMPに代わるコスト削減・環境にクリーンなSiCエピタキシャル基板前処理ソリューションを発表
Oxford Instruments plc. Plasma Technology は、本日、SiCエピタキシャル基板の前処理工程に新たな技術を発表しました。SiC基板のプラズマ研磨はChemical Mechanical Polishing (以下、CMP)に代わる大量生産対応技術として実証され、CMPに関連する技術、環境、そしてサプライチェーン問題を軽減しています。
Oxford Instruments Plasma Polish Dry Etch (以下、PPDE)プロセスは、CMPに代わるプラグ・アンド・プレイ方式で、既存のプロセスとの統合も容易です。CMPはSiC基板の前処理プロセスとして永らく採用されている一方、フロー上の問題、そしてSiC基板市場の需要増加に対応するには課題も山積しています。SiC基板工場のCMP工程には、副産物として生じる半毒性懸濁液処理に充分な環境フットプリントと、大量の水を要します。研磨パッド、特殊化学薬品も昨今の厳しいサプライチェーン環境下では、消耗品コストとして大きく占めています。更に、CMP工程は化学薬品や研磨パッドの消費で、工程上にドリフトを引き起こす為、本質的に不安定なプロセスです。一方、安定した非接触プロセスであるPPDEは歩留まりを改善し、より薄いウェハ加工や、インゴッド当たりのウェハ生産向上を実現します。
Oxford Instruments Plasma Technologyのストラテジック・ビジネス・ディベロップメント・ディレクターであるKlaas Wisniewski氏は次のように述べています。「技術的にも、そしてビジネスとしても、プラズマ表面処理はエピレディSiC基板の製造に大きな可能性があります。技術的な観点からは、より薄く均一なウェハで、優れたエピレディ品質を実現できます。ビジネスとしては、サプライチェーンからコストと煩雑さを取り除き、生産工場と互換性・統合性を兼ね備えたクリーンで環境に優しいプロセスをご提供します。従来技術よりも低コストでありながら、より良い結果をまったく同じプロセスフローで提供し、かつ環境的にも持続可能なSiCデバイスの生産を実現する非常に魅力的な提案です。」
Oxford Instruments plc. Plasma Technology は2022年9月11日から16日にダボス(スイス)で開催される国際会議ICSCRM/ECSCRMで、PPDEプロセスを公式に発表いたします。会議のテクニカル折衝では、商業向けファウンドリパートナーが製造してウェハから、特許取得のPPDEプロセスを活用した最新のエピタキシャルウェハ、デバイスの事例を発表いたします。また、工場へのPPDE導入も会場でご相談も承っております。
直接のご面談をご希望の方は、Brian.Dlugosch@oxinst.com (VP, strategic production markets, Oxford Instruments Plasma Technology) までご連絡ください。
本プレスリリースは、イギリス時間8月19日に発表した『NEW SiC Epitaxy Substrate Prep Solution: Oxford Instruments launch cleaner, greener and cheaper epi-prep alternative to CMP』の抄訳です。